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2019年11月01日(金)

自然災害と住宅-鉄筋コンクリート Reinforced concrete-

コンクリートの歴史は古く、
ローマンコンクリートの名の通り古代ローマ時代から実用されてきました。

ローマの観光名所、パンテオンやコロッセオが有名です。
しかし意外にも鉄筋コンクリートの歴史は新しく19世紀からです。
鉄筋コンクリートは英語では「Reinforced concrete」
補強されたコンクリートという意味になります。

コンクリートの中に鉄筋を入れる構造ですが、
実はコンクリートと鉄筋はとても相性がいいのです。

なぜなら
コンクリート→圧縮力に強い、引張力に弱い
鉄筋→張力に強い、圧縮力に弱い

鉄筋とコンクリートは、
お互いの欠点を補い強度の高い構造物を作る事ができます。

また鉄は錆に弱いですが、
コンクリートは高アルカリ性のため鉄筋を長期間錆から守る効果があります。
ローマンコンクリートは約2000年経っても耐久性を保っているものがありますが、
現代のコンクリートの寿命は50年~100年と言われています。

日本全体の住宅の構造を調べてみると木造住宅の比率は約58%で、
約40%が非木造(鉄筋コンクリート、鉄骨造り)という現状になります。

興味深い点としては
沖縄では住宅の95%が鉄筋コンクリートで建てられています。

木造の家は5%しかありません。
この理由は、戦争で木材不足になったことと、
1949年にグロリア台風(瞬間最大風速64.5m/s)の影響で
多くの木造住宅が倒壊したことが、非木造化の要因です。

台風の多い沖縄では、被害を最小限にするために
2階建ての住宅でも鉄筋コンクリートで建てる人が多いそうです。

住まいに求めるものとしては、
耐久性だけでなく、間取り、広さ、交通、収納、日当たりなどいろいろな要素があります。

また建築コストでみると鉄筋コンクリートの建物は木造よりも割高にはなりますが、
今年のように強力な台風が毎年のように本州にも来るのであれば、
自然災害に強い住宅へと住宅の非木造化が進んで行くかもしれません。

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